日本アニメ史研究に必読の探求書『にっぽんアニメ創生記』3月5日発売!

日本の「アニメ」はいつ、どのように誕生したのか?
1917年、日本のアニメ映画黎明期を明らかにする!

アニメ生誕百周年を記念し、(社)日本動画協会が立ちあげたプロジェクト『アニメNEXT_100』「アニメ大全」では2017年に公開した「国産商業アニメーション映画第一号に関する調査レポート」に続く日本アニメ史研究の一環として刊行される1冊。
今や、世界中に多くのファンを獲得している日本のアニメーション。しかし、日本アニメの「始まり」については、ほとんど語られてこなかった。
アニメ映画を創造したパイオニアは3人!漫画家から転じた下川凹天が作った日本初の商業アニメーション短編映画(とされる)『凸坊新畫帖 芋助猪狩の巻』が公開されたのが1917年。同年、現存する最古のアニメフィルム『なまくら刀』(幸内純一制作)も公開されている。日本アニメが産声を上げた。
1917年、アニメ映画を世に送り出したのは、下川凹天、幸内純一、北山清太郎の3人。この3人を軸に日本アニメの「始まり」の物語を記録しようという試みが本書である。

<内容>

■第1部
日本のアニメーションの黎明ーパイオニア3人の肖像

アニメ研究家・渡辺泰が、3人のパイオニアの業績、生涯をたどり、日本アニメ黎明期の姿を俯瞰する。
■第2部
『なまくら刀』発見ものがたり

『なまくら刀』フィルムの発見者である映像文化史家・松本夏樹が、発見の経緯を発表、合わせて映画『なまくら刀』を分析する。
■第3部
「アニメ」が始まった時ー1919年までの日本・欧米のアニメーションを通してー

ドイツ人でありながら日本アニメ研究の第一人者のひとり、フレデリック・S・リッテンが当時の文献を考証、日本アニメの誕生前後の時代状況を学術的に考察する。

<推薦のことば>

「未開封のフィールドで著者3人は『ゴッドハンド』級の大発見をする!」(荒俣宏氏)
「活動大写真と絵が動くことを可能にした時代、想像力にあふれた先達の人びとはアニメに挑戦した!」(富野由悠季氏)
「アニメの功績はさまざまだけど、大変な偉業だと思います」(ちばてつや氏)

<『アニメNEXT_100』プロジェクト代表 石川和子>

本書『にっぽんアニメ創生記』は、言うまでもなく「日本のアニメ大全」の中心に位置付けられる書籍です。日本のアニメーション史の記録、データベースの構築というメインテーマを背景に実施しました「国産商業アニメーション映画第一号に関する調査」の成果をまとめた、学術的価値も高い内容になったと思います。日本のアニメーション史においては、かつて手塚治虫先生が熱い序文を寄せられた、今や入手困難な名著『日本アニメーション映画史』(山口且訓・渡辺泰 共著)の著者である渡辺泰様が本書の執筆者として加わってくださり、過去の名著の精神を未来につなぐ注目すべき原稿となりました。さらにまたフレデリック・S・リッテン氏による論文や松本夏樹様による論考が一冊の書籍にまとめられた点は快挙に値するものだと思われます。渡辺様、松本様、ならびに企画調査・編集を推進してくださったプロジェクトアドバイザーの大徳哲雄様(樹想社)、本書にご理解とご協力を賜りました集英社の皆様には感謝するばかりです。

一般社団法人 日本動画協会 理事長
『アニメNEXT_100』プロジェクト代表
日本アニメーション株式会社 代表取締役社長
石川和子

20200306

■著者:渡辺泰、松本夏樹、フレデリック・S・リッテン(訳:中川譲)
■監修:一般社団法人日本動画協会
■刊行:2020年3月5日(木)
■仕組:四六判ハードカバー
■本文ページ数:320P
■本体価格:2600円(税別)
■発行・発売:集英社

■著者・訳者/プロフィール

渡辺泰 わたなべやすし アニメーション研究家
1934年、大阪市生まれ。高校生の時、ディズニー長編アニメーション『白雪姫』を見て感動して以来、世界のアニメーションの歴史研究を始める。高校卒業後、毎日新聞大阪本社で36年間、新聞制作に従事。友人の山口且訓氏、プラネット映画資料図書館、フィルムコレクターの杉本五郎氏等の協力を得て、77年『日本アニメーション映画史』(共著、有文社)を上梓。ついで89年『劇場アニメ70年史』(共著、アニメージュ編集部編、徳間書店)、文生書院刊の『キネマ旬報(復刻版)』などで執筆。

松本夏樹 まつもとなつき 映像文化史研究家
1952年、堺市生まれ。ドイツ・クリステンゲマインシャフト神学単科大学に学び、帰国後、大学講師を勤めるかたわら翻訳と著述に従事。2004年、当時最古の日本製アニメーション「活動写真(仮題)」を発見。次いで2007年、国産最古の劇場公開アニメーション「なまくら刀」を発見。約50年にわたり幻燈や映写機、フィルムやガラススライドなど映像機器を収集している。著・訳書に『コロンブスの卵』朝日出版、『神秘主義』せりか書房、『バロックの神秘』工作舎、『錬金術図像大全』平凡社、『錬金術』平凡社、『日本映画の誕生』森話社など。

フレデリック・S・リッテン 近・現代史研究家/理学博士
1964年、カナダ・モントリオール生まれ、ドイツに育つ。1982~1991年、ミュンヘン・ルートヴィヒ=マクシミリアン大学に学び、1988年に中国学で修士号、1991年に科学史で博士号取得。ミュンヘン・ルートヴィヒ=マクシミリアン大学及びアウクスブルク大学で、種々の研究プロジェクトと非常勤講師を経て、2006年からミュンヘン・バイエルン州立図書館研究員。数冊の著書があり、また雑誌と新聞に近・現代史について数多くの文章と記事を寄稿している。近年は日本のアニメ、マンガ、絵本、動物などに関する研究に従事している。

中川譲 なかがわゆずる キャラクター表現研究家
多摩大学情報社会学研究所 客員准教授・専修大学ネットワーク情報学部兼任講師。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了、博士課程単位取得満期退学。三菱総合研究所嘱託研究員、日本映画大学准教授、国際日本文化研究センター共同研究員などを経て現職。アニメーション・マンガ・ゲームなどの表現を取り囲む、技術史・産業史・文化史といった観点からのキャラクター表現研究をライフワークとする。著書に「『二次創作』とは何か」(公益社団法人著作権情報センター・2009)、訳書に「なぜ日本はメディアミックスする国なのか」(角川文芸出版・2014)など。